羊をめぐるブログ

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「白い春」を見た

阿部寛さん主演,尾崎将也さん脚本の「白い春」を見たので感想を書きます.

概要

2009年に放送された阿部寛さん主演のドラマです.脚本は「結婚できない男」でも知られる尾崎将也さんです.彼女の病気を治す金を得るために止むなく殺人を犯した元ヤクザの男が,刑期を終え出所します.しかし,元気にいきているはずであった彼女は亡くなっていることがわかりました.納得がいかない主人公が公園でうなだれていると,絵を描く女の子に話しかけられ...というのが始まりです.家族愛を描いた感動ドラマでした.

なぜ見たか

2chtrickスレとかを見ていた際に阿部寛主演のおすすめドラマとして挙げられていたからだったと思います.丁度amazon primeにも入っていました.普段はほとんどドラマなどは見ないのですが,ふと1話目を見たら,すごく引き込まれてしまい.そのまま2,3日で全部を見終えてしまいました.その辺の映画のようなあまりに壮大な家族愛でなく,身近で,血と汗の通った,輝かしいだけでない家族の愛が描かれていたような気がします.

最初の印象

阿部寛さん主演のドラマというと「trick」や「結婚できない男」などコメディ色の強いものが多いイメージだったので,コメディ色強めの家族ドラマなのかなと思っていました.しかし,登場した阿部寛演じる主人公の顔があまりにドス黒く,見た瞬間にこれはマジなやつだなと感じました.遠藤憲一演じるパン屋も,幸せ満点という感じでなく,キツイ仕事を続ける中で得られるお客さんの幸せや家族の生活に,(ヤクザの主人公に比べ)小市民ながらプライドを持っているという感じがすごくリアルでした.

内容の感想

人生で見たドラマや映画の中でも,1,2を争うくらい面白かったです.2話の最後にパンをかじるシーンや,最終回の主人公が女の子に父親のすごさを語るシーンでは,ボロボロ泣きました.単なる家族愛ドラマでなく,色々なものを失い,帰る場所もない主人公の寂しさ,子供を守る父親の強さとその裏の不安など,泥臭い感情を注ぎ込んでくるような作品でした.見ていると両親の仕事で疲れた姿や,町の店の店員さんのささやかな笑顔とか,そういった日常の裏側を思わされ,そこでも涙が出ました.あり触れた日常がどれだけの努力の上になりたっているのかを考えさせられます.何回も見直し,シーン一つ一つを噛み締めたくなる作品でした.